2024/12/08

2024/12/8高槻市の「義務教育学校」構想を考える地区集会(四中校区)配布資料1

2024.12.8

4中校区義務教育学校学習会

高槻市の小中学校は廃止、全中学校区に義務教育学校の新設提案

高槻の義務教育学校を考える会 事務局長 新谷一男


1.2023年度3月定例議会

市長から「義務教育9年間の一貫性・連続性のある教育活動を通じて、学力向上や豊かな人間性の育成を目指すため、新たに学校教育審議会を設置し、義務教育学校について、検討を進めます」との提案を受け「義務教育学校設置に向けた学校教育審議会の設置」が可決

(新年度予算に審議会の予算が計上された)〈一部の議員の反対〉

2.義務教育学校への設置に向けて

高槻市の小中学校がすべて廃され、義務教育学校へと変貌する検討の第一歩が始まった。


3.5月の定例教育委員会

審議会への諮問書と審議会委員13名が決定

 

4.第1回高槻市学校教育審議会が、5月31日開催

審議会の会長に追手門学院大学教授の蛭田勲氏が、副会長に大阪樟蔭女子大学教授の一柳康人氏が決まり、樽井教育長から審議会会長へ「諮問書」が手渡された。


5.諮問内容は

「本市ではこれまで、平成12年の教育改革懇話会の提言に基づく取組を進めるとともに、平成19年の2学期制の実施や平成28年の連携型小中一貫教育の全校実施など、様々な教育改革に取り組んでまいりました。

また、平成28年の小中一貫教育学校検討委員会では、小中一貫教育の効果をさらに高めるため、施設一体型小中一貫校を設置することが望ましいとの提言を受けました。

これまでの取組の成果をさらに高めるために、本市ではすべての学校を義務教育学校とすることを目指しています。

これらのことから、義務教育9年間の一貫性•連続性のある教育活動を通じた児童・生徒の学力の向上や豊かな人間性の育成を目指し、本市の現状をふまえた義務教育学校の設置について、調査及び審議をお願いします」

 

6.第1回審議会で出された審議の方向性が

   「高槻市にある18中学校区に義務教育学校を新設する」というもの。

小学校49校、中学校18校を廃校にして、それぞれの中学校区単位に義務教育学校を設置する方向が示された。

 

7.これまでの高槻市の「小中一貫教育における教育改革」は

⑴ 連携型小中一貫教育の実施

平成222010)年度から中学校区を単位に、既存の校舎を活用した連携型(施設分離型) 小中一貫教育に関する研究を進め、平成282016)年度から全中学校区で連携型小中一 貫教育を実施してきた。

  ⑵ コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の推進

平成252013)年度から「地域と連携した特色ある学校づくり推進事業」を実施し、地 域の人材をはじめとする教育資源の活用や、地域や保護者の意見を聞きながら教育活動 を展開してきた。(来年度ですべての中学校区で、学校運営協議会が設置され、コミュニティ・スクールとなる)

しかしながら、教職員の学校間の移動距離 や打合せ時間の確保等、推進面での課題も見られるため、それらを解消するためには施設一体型小中一貫校の設置が有効です」と結論付けています。

→この後に4中校区の富田小学校跡地に、施設一体型小中一貫校の建設計画が浮上してきた。

⑶ 高槻市では第2期高槻市教育振興基本計画(2021年度~2030年度)

施設一体型小一貫校の設置に向けて取り組む」としている。

今までの「連携型小中一貫教育」の成果を、

  全国学力テストの結果から学力は直実に向上している 

  中学校区の学校間の密な生徒指導面の情報共有が進んでいる

  中学校区単位での地域連携をコミュニティ・スクールがスタートし進めている

  中学校校区の管理職および教職員の協働・連携が進んでいる

その一方で課題もある

  学習指導面での教育格差が顕在化している

  近年不登校児童・生徒が大幅に増加している

  中学校区単位での地域連携のさらなる活性化が望まれる

  学校の教職員組織などがそれぞれの学校に存在している

8.第1回学校教育審議会ですべての小中学校を、中学校区で義務教育学校にする

   第1回学校教育審議会で、教育委員会から審議内容の説明として、これまでの連携型小中一貫教育の成果と課題をあげつつ、小中学校59校を18中学校区ごとに、新しい「義務教育学校」を設置することを提案してきた。義務教育学校について「どのような学校で、どのような小中一貫教育を行うのか、学校設置形態も施設一体型、施設分離型、施設隣接型もある」と紹介された。

   第2回目の学校教育審議会では、小中一貫教育の推進状況として、9年間を見越した教育課程の編成や、教科担任制の実施状況、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の実施状況などの説明があり、豊中市立庄内さくら学園の施設一体型小中一貫校(義務教育学校)の見学を決め、第3回の審議会として学校視察を行っている。

   第4回審議会は11月29日に開催され、豊中市立庄内さくら学園の校長による案内で施設見学をしたお互いの感想が出された。さらに2か月に1回開催の予定で、最終は2025年11月開催の時に審議会答申を確定すると表明し、第9回(来年9月)の時に答申内容について協議すると、日程が確定した。

9.高槻市では10年以上前から小中一貫校作りに着実に取り組んでいる

    ただ、義務教育学校と提案してきたのは、今年度に入ってきてから。

   昨年度1年間かけて、教育委員会事務局内にチームをつくり、「義務教育学校について検討」してきた。(施設一体型小中一貫校の新設計画がとん挫したためか?)

10.義務教育学校とは 小・中学校全く違う校種

  ①小学校(小学1年生~小学6年生)  中学校(中学1年生~中学3年生)

   義務教育学校(1年生~9年生)

(小学生・中学生の区切りの無い学校→新たな学年の区切りも可)

  ※小学6年生卒業式無、中学校入学式無)

         (校長一人に教職員組織は一体に)

         (9年間を通した教育課程の新たな設置)

    小中一貫校とも呼ぶ(連携型小中一貫教育とは別物)

②教育基本法改悪(2006年)に伴って

    新たな義務教育の目標の設定 (2007年)

⇒ 小中一貫教育(小中の区切りを無くす)実施を目的とした

義務教育学校制度を創設(平成2015年) 学校教育法で位置づけ

      現在:義務教育段階には、小学校、中学校、義務教育学校の三つの校種がある

11.全国的には

  ①義務教育学校の設置は   207校  (小・中学校合わせると全国に約2万校)

   ・施設一体型(児童・生徒9年間を一つの学校施設に)  187校

   ・施設隣接型(二つの校舎が隣り合っている)   7校

   ・施設分離型(二つの校舎が離れた地域にある)  12校

  義務教育学校の主流は施設一体型 多くは学校統廃合の手段として

②大阪府では(24年段階では)

守口、和泉、池田、羽曳野、八尾、大阪市、能勢、豊中、貝塚

各市で1校の、施設一体型義務教育学校を設置

東大阪は施設分離型が2校あるのみ

12.京都市は学校統廃合、小中一貫校、義務教育学校の集積になっている

   京都市には義務教育学校 8校ある   

・施設一体型  

東山開睛館(860名) 地下2階、地上3階の校舎 建設費69億円

        校長1 副校長1 教頭2 副教頭2 教務主任3の配置 総勢85

1年生~4年生(前期課程・1ステージ) 

5年生~7年生(中期課程・2ステージ) 教科担任制

8年生・9年生(後期課程・3ステージ)

    1年生から制服、バス通学、5年生から定期テスト

    5年生から部活動

・施設分離型       東山泉小中学校 6年生から後期課程の校舎に

・へき地での施設一体型  大原小中学校 同一敷地内に校舎が

(全校児童生徒65名)

    義務教育学校でない小中一貫校もある  御池中学校・御所南小・御所東小・高倉小

                       (1,018名)(1,182名)(284名)(683名)

   (※全市的に統廃合がすすみ、88校の小・中学校が統廃合された。

5中学校を1中学校の統廃合もあった)


13.統廃合により地域の住民意識の変化や跡地利用

小学校単位の連合自治会の衰退  

小学校区と中学校進学区域の問題(小学校から二つの中学校に進学)

小学校跡地が 外資系高級ホテルに移る

(跡地が住民のために活用されていない)

(小学校が災害時の避難場所には指定できない)

 

14.高槻市の計画に対して、全市的な視点での運動が求められる

    来年度から、全市中学校区で連携型小中一貫教育を実施

    ⇒小中一貫校(義務教育学校)づくりの地ならし

    来年度から、全中学校区単位のコミュニティスクール・運営協議会の設置がスタート

    ⇒地域住民の声で学校運営・教育方針の承認等をすすめようとしている

⇒行政は、住民要求で「義務教育学校の設置」を求めていると描きたい?

※一地域の学校統廃合の問題ではない⇒全市規模(全小中学校)の問題